尊敬する人

しんどいことですが書かせてください。


年末から、大事な人が2人も遠くに旅立ちました。


1人は、私が世界で一番、尊敬していた方で。
私の、着付けと易(運命学/四柱推命)の師匠です。
その方の持っている知識やスキル、私がすべて継承したいって、ひそかに思っていました。
ファッションの話も、着物の話も、易や四柱推命の話も、アートの話も、人とのかかわり方も、人生の話も、ぜーんぶ楽しくてためになって共感できる方でした。
出会った9年前、当初は近寄りがたくて冷たそうで怖いイメージで、言うべきことははっきり厳しく言う方で。
仕事上での関係から、師匠と弟子の関係になってからわかったのは、とっても強くてかっこよくて、芯がブレなくて、めちゃくちゃ“いき”で。すごーく愛情が深い方で、とっても優しくて、笑顔が素敵な方で。服装も趣味趣向も考え方もすべてにおいて私のツボで、大好きでした。


実は、着付けを習うことは即決したのに、易は「教えようか?」と言われても断り続けたんです。いろんなものを受け止める覚悟が必要だと思っていたから、怖くて。
習い始めた時に「あなたが、なぜ私から学ぼうと決めたか、わかる?」って聞かれました。
「あなたが足りない星を、私が持っているからだよ。それと、あなたには、一生学び続ける星があるからね。」と言われたとき、出会う人には必ず意味があるんだと思いました。私が先生から学ぶのは必然だったことで、だからできる限り先生の持っている知識や技術を習得したかった。
私は特に鑑定する人になるつもりではなく、先生もそのつもりで教えていたわけではなかったのですが、1度だけ「あなた、鑑定の仕事するかもね。」って言われました。先生がそう言ったから、そうなることも夢ではないのかもしれません。足りない部分はもっともっと勉強して、人生経験も積んで、40代後半とか50代くらいになったら、鑑定の仕事をしてもいいのかなぁ…


今回、先生とお別れすることになったってことは、先生の継承ではなくて、「あなたは自分の道を歩きなさい」って言われている気がしました。
でも、先生にきちんと会えずにこうなってしまったことは、「人間関係で注意しなきゃいけない星があるんだから気をつけなさいって言ったでしょう」って言われている気がして。あの、ちょっとキツめの、強い口調で言うんだろうなぁ。
先生から学んだおかげで、自分のわからなかった自分のこと、物事がなかなか思うように進まないことも、なんだかんだで芯がブレずにいられることも、自分の星のいいことも悪いことも、強くて誇れることも弱くてダメなことも、自分の持って生まれたものの意味をわかったうえで、それでも前向きに進むための思考を身につけることができました。


先生がいなくなったことを知らされた日から、もう、どんだけ涙が出るんだって思うくらい、泣きました。
でも、まだ涙は出るんです。
「もう、整理できたのかな」って思っていても、ふとした拍子に思い出して涙が出る。
この出来事を消化しようがしまいが、まだ涙が出たいっていうなら、私には泣くことが必要なんでしょうね。


もっと強くなって、もっとパワーアップして、元気になって、いつもどおりの笑顔は忘れずにいますから。
そして、先生の後をついていくのではなく、自分の足で、きちんと歩きますから。


だから先生、今はまだ、たまに泣くことを許してくださいね。