怒涛の日々が始まる…週末から

先週末からのハナシ。

土曜日はリサーチ。
日曜日は製作。

リサーチは、メンズを中心に、バック、革小物を見て回りました。

で、バーニーズでいろいろみた後、レディスの階に…
行っちゃいけないと思いつつ、行ったらなんと、私が欲しい<ビューティフルピープル>の黒ライダースジャケットがぁっつ。
「試着してみます?」という販売員さんの声に、着てしまったら余計欲しくなると思い、お断りしました。

しかし、今日出会った販売員さん達は、ありきたりなお答えしか
帰ってこなくて、一緒に行った友人と二人、「今日の接客はダメだねー」と。
セレクトショップで、不思議な作りのバック(レディス)を見て、『何の意味があるのか』と議論を始めた私たちのところに、ショートヘアの可愛いい販売員さんが…なーんかいろいろ説明してるけど、そんなの、販売員卒業から8年経った私でも、難なく言えるトークだぞ!!と思いつつ…
バックの裏に見覚えのあるステッチがあって、どこのブランドか、そのコに
聞いたら「マルジェラです」と言われ、ああ、マルジェラだったら、この意味わかんないデザイン、あり得る…と、友人とブランド名でバックのデザインに納得が行ったという…販売員さん、ブランドの表現する世界は大事だし、ブランド名でデザインがわかるのは大事なことだけど、そのブランド名を出さずして、あなたの接客でそのバックの良さがわかるようでないと。
って、そこまで力が入っている人は少ないのカナ…
そーいえば私が関わってきた販売員達も、考えも環境もいろいろだったな…


月曜は、ミーティング。
平日のお仕事を上がった後、中目黒へ。

いつもの、革小物仲間と、先日受けたオーダーブックカバーの納品(って言っても、お客様本人に渡すのは、営業担当なので、私が営業担当に、納品)へ。
先日見せた完成品に対して、企画MDから若干の修正を言われて、そこを直しつつオーダー品を入れる袋をつけて納品。
今までの経験で、ダメだしされるのは感じたので、また1個作り直す覚悟(すでに1個目は却下され、2個目を納品した)をしていたのだが、あっけなく、「いいんじゃないの?」嬉しくて泣きそうになりました。
今までも同じようなブックカバーはオーダー、既成共に作ってきているのですが、このブックカバーだけは思い入れが違う。
まず、今までみたいに私一人の作品ではなく、3人の思いとアイデアが詰まった作品。
ここまで来るのに、何度打ち合わせをしたことか。私が2人に確認せずに暴走することも、メンズとレディスの感覚の違いにも、あまり慣れていない色が薄い革の扱いも、全てめちゃくちゃ勉強になりました。たった1つの文庫本のブックカバーに、こんなにも学び、感動させられたことが、なんだが嬉しくなりました。

なんで、あんなにくまなく、下手すれば縫い目の数を全部数えるくらいの細かさで作品をみていたのに、あんなにあっけなく「いいんじゃないの?」と言ったのか。私が言おうとした懺悔も、「何も言うな!!」って遮って。
理由を聞いたら「これが、今のお前の精一杯で、今のお前が作る完璧なブックカバーだろ??」と。
私は、常に自分より上を見て、うまくなりたいという思いから、自分の至らない部分に納得がいかず、本当に完璧にできたという達成感を感じることが少ない。
それは、今までのバックに関してだけでなく、物心ついた頃から作ったもの、やったこと全てに対して。自分をほめてあげられるのは自分自身なのに、(っていうか、周りにほめられた記憶もあまりない)それさえもせず自分に試練として課してきました。

だけど、納得いかなくても、今の私にはこれ以上はできないだろうと思いながら、作り続けてきました。
自分の今を認めてあげること。意見を悲観的にとらえるのではなく、自分の成長を期待してくれている、ありがたい助言なのだと。
完全な形はあり得ないし、上を見続けたら終わりはない。
だから、今の私が表現できる最高のものを、その時々で作っていけばいい。
そう、教えてもらいました。

今日も、夜にミーティング。
次回作の打ち合わせと、私たちの今後の方向性について、話してきます。