柔らかいアタマ

先日、ある映画プロデューサーさんとお話しする機会をいただきました。
その方は、本当に自分がやりたい仕事の資金のために、会社を数社経営し、日本だけでなく世界中を飛び回っている方でした。


わたしより3つ年上のその方は、わたしよりも数十倍頭が柔らかく、若い。


「こうあるべき」と決めつけてしまうことが、いかに自分の幅を狭くしているか。
50年経てば、“西暦2063年”と書く時代がやってくる。
その時は多分、新しい年号に変わっているだろうから、そうしたらわたし達は昭和→平成→新しい年号と、3世代を生きることになる。
いわゆる、いまのご年配の方、大正→昭和→平成と生きていきたおじいちゃんおばあちゃんと同じになる。
その時、その方がビジネスのイロハを教わったおじいちゃん達と同じように、「これからはパソコンを使えなきゃダメだ!」と、若い人より先に社会に柔軟に対応できるのだろうか?


そう、ありたいよね…


それって、常識や慣例で固まってしまった頭にはできないことで。
昔の私のように、「こういう人間でなきゃ、周りの人はついてこない」って思い込んで必死になってしまう時にはできないことで。
今のわたしのように、たまにアホすぎて、小学生じゃなかろうかと自分でも笑えるくらいな、軽い頭でいることは大事で。
それでも、わたしの頭はその人の足元に及ばないくらいカタいんだとわかった。


「自分が針と糸を使って何か作って、初めて人に喜ばれた時のこと、思い出してみて」
ってその方に言われて。
小学生のその時のわたしに、「『あなたの20数年後は、こうなってます』って胸張って言える??」
と聞かれました。
その方は、小学校2年生の映画を作りたいと思った自分に、胸張って言えるそうです。


わたしは、まだ言えない。